ものを覚えるには感情とセットで

来週からこころ検定1級の試験が始まりますね。

受検者の皆さんは今試験に向けて頑張られているかと思います。

受検の際は持込みができないため、テキストの内容を覚えなければいけません。

暗記が苦手な方にとっては、苦労するかもしれませんね。

私も苦手な方なので、何度も書いたり、練習問題を何度も解いたりと、反復学習をしていました。

今回は、記憶力について書いていきたいと思います。

まずは記憶の仕組みについてです。

ものを覚えるいわゆる記憶する時、脳がどのようになっているのかというと、目や耳などの感覚器で受け取った外界の情報は、神経細胞をつなぐシナプスを伝わって大脳皮質の後頭葉へと伝わり、大脳辺縁系にある海馬へと運ばれて記憶されます。

新しい情報のうち、興味を持っているものや理解したことは、とりあえず海馬に保存されて、長期に記憶するものと消失させるものを選別して、残されたものが記憶として定着していきます。

また、海馬は、喜怒哀楽などの感情や本能にも関わっており、その情報は視床下部で感知されて、大脳皮質を経由せずに直接海馬まで到達するため、大脳皮質を経由する記憶よりも強烈な記憶として残るとされています。

例えば、好きな先生から教わった教科は点数が良いという経験はないでしょうか?

好きな先生に教わると勉強が楽しいと思えたり、褒められると嬉しいという感情がプラスされて、結果として記憶の定着度が高まるという効果が現れているためです。

つまり記憶力は、感情を伴わせることで定着率が良くなるということです。

私も数学の公式など嫌々勉強していた時に習っていたことは全く記憶にありません。

皆さんの中にも興味を持って心理学をお勉強されていらっしゃる方もいるかと思いますので、(こころ検定に限ったことではありませんが)、理解できて嬉しいとか楽しいという経験が増えると記憶に残りやすいのではないでしょうか?

参考文献

西東社 渋谷昌三「面白いほどよくわかる!心理学の本」


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