ギャンブルは人を変える

先週から大谷翔平選手の元通訳の水原氏の違法賭博疑惑の問題が話題になっていますね。

筆者もこのニュースを見た時に、「えっ、嘘でしょ!!」と動揺を隠せませんでしたが、家族のように今まで傍にいて支えてくれた水原氏が、まさかの違法賭博疑惑よって突然解雇され、大谷選手の元を離れるという、大谷選手のことを思うとこころが痛みます。

今回は水原氏が陥ったとされるギャンブル依存症について書きたいと思います。

パチンコや競馬などギャンブルが好きな人の中には、それをしないと生きられない、やめられないという人がいるかと思います。

このようにある特定の刺激や快楽を強く求めてしまう性向を「アディクション(嗜癖)」といい、簡単にいうと、「のめり込んでいる」、「はまっている」という状態です。

この嗜癖を自分自身でコントロールできれば良いのですが、コントロールできなくなると「依存症」といわれる状態になります。

ギャンブル依存症の場合は、高揚感などを与えてくれる行動へののめり込みから起こると考えられています。

ひどくなると生活費まで使い込み、借金をしてまでもやるようになり、他人のお金にまで手を出してしまい、職も信用も失い、悪い結果を招いてしまいます。

DSMの診断基準においても、「負けを別の日にとり返そうすることがよくある(負けた金の“深追い”)」「ギャンブルに熱中している程度を隠そうと嘘をつく」という項目がありますが、ニュースで聞いた水原氏の情報に当てはまるなと感じます。

依存症の段階になると、通常、個人の意志や決意だけでは依存症の状態から立ち直ることは不可能となります。

自分ではコントロールできない状態ですので、治療は、専門医や周囲の力を借りて行う必要があります。

最後に、今回の件で心身の調子を崩さずに、大谷選手の世界で活躍する姿を今後も見たいですね。

参考文献

西東社 渋谷昌三「面白いほどよくわかる!心理学の本」

公益社団法人日本精神神経学会2016年3月7日「田邉等先生に「ギャンブル依存症」を訊く」https://www.jspn.or.jp/modules/forpublic/index.php?content_id=33


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この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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