「発達障害もどき」って何?

先週「リエゾン-こどものこころ診療所-」という児童精神科クリニックを舞台にしたドラマが最終回を迎えました。
このドラマは、子どものこころの病気(ドラマの中では「凸凹」と表現していました)をテーマにした内容で、医師や心理師、作業療法士などが連携して、子どもやその家族に寄り添い、どのように病気と向き合っていくか一緒に考えて支援していくというお話です。
AD/HD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)、摂食障害、SLD(限局性学習症)などメンタルケア心理士のテキストでも出てくる発達障害も話に出てきました。
ドラマのスペシャルコラム内で発達障害や支援について分かりやすく説明されているので、見てみてくださいね。

話が長くなりましたが、今回は、発達障害をテーマに書きたいと思います。
先日インターネットの記事で見たのですが、厚生労働省の調査によると、2006~2019年の13年の間に発達障害の児童数が10倍になっているということです。
また、文部科学省の調査によると、公立小中学生の発達障害の割合が8.8%、つまり35人学級であれば約3人の割合で発達障害の可能性があることが分かっています。

筆者が記事の中で、発達障害と間違われやすい「発達障害もどき」という言葉が気になったので皆さんにご紹介したいと思います。
発達障害もどきとは、正式な診断名ではないのですが、「発達障害の診断がつかないのに、落ち着きがない、集団生活に適応できない、衝動性が高いなど発達障害と見分けのつかない症候を示している状態」を指しているそうで、筆者は初めてこの言葉を聞きました。
発達障害もどきは、脳の成長バランスが崩れることによって起こると考えられており、生活習慣が関係しているといわれています。
脳の成長には「良質な睡眠」と「規則正しい生活リズム」が重要な役割をしており、発達障害もどきの子どもの生活習慣を改善すると、発達障害のような症候が見られなくなる場合もあるようです。
もしご自身のお子さんを「発達障害なのでは?」と悩まれている場合、専門機関に相談することも1つの手段だと思いますが、生活習慣を見直すことも重要なのかなと思います。
発達障害にしても発達障害もどきにしても、周りの大人が子どもに寄り添い、子どもと一緒に障害と向き合うことが大事だなとドラマを見ていて感じました。

●参考文献


著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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