カウンセラーに求められる資質~守っておきたいこと編①~

以前「カウンセラーに求められる資質~転移・逆転移~」という記事でカウンセラーが気を付けるべき態度についてお伝えしましたが、今回は「職業倫理」について簡単にお伝えします。
「職業倫理」とは、その職業に就くにあたり守るべきモラルであり、デリケートな心の問題に触れるカウンセラーとしては遵守すべきことばかりです。

その一例として、守秘義務・公私混同の禁止・適正な報酬を得る・カウンセラーの自覚[1]があります。

「守秘義務」とは、その名の通り面接中に得た大切な情報をクライアントの許可なく漏らしてはならないということです。
仮にクライアントの家族であっても他言無用です(例外もあります)。
「公私混同の禁止」とは、恋愛関係や性的な関係になってはならないということです。

「適正な報酬を得る」とは、カウンセリングを仕事として行う場合、一般的な料金をいただくということです(相場は1時間5,000円くらいだそう)。

最後は「カウンセラーとしての自覚」ですが、これはカウンセラーがすべてを請け負わないということです。
専門外なことは専門家にリファーする(例:うつ病の診断・治療に関しては医師に任せる)ことや、自分の得意とする分野や自分の能力、自分自身の心身の状態などをきちんと把握しておくことです。(以前、心理研修で一緒になった方に「心理カウンセラーって話聞くだけで儲かるから、金儲けしようよ」とどストレートに言われたことを思い出しました☆彡)

カウンセラーに求められる職業倫理は重要なものであり、こころ検定1・2級の出題範囲にも「カウンセリングにおける倫理」は含まれています。
心理系国家資格「公認心理師」[2]でも出題範囲に「公認心理師の法的義務及び倫理」が含まれています。これを機に職業倫理について確認してみてはいかがでしょうか。


[1] 簡単にわかる!メンタルケアカウンセラー VOL.1 教育ナビゲーション株式会社 (2015)一部改変

[2] 第2回公認心理師試験「出題基準」(ブループリント(公認心理師試験設計表)を含む。)の公表 日本心理研修センターhttp://shinri-kenshu.jp/topics/20190320_1235.html


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この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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