待ち時間のストレス

今回は待ち時間に関する心理学をお伝えしたいと思います。

つい最近、筆者が大好きなラーメンを食べに行った時の事なのですが、注文したラーメンの提供が遅いと店員さんにものすごく怒っているお客様がいました。

筆者は、なんでそんなに怒っているのだろうと思いましたが、その人は次の予定があったのかもしれないし、店員さんの接客に問題があったのかもしれないと思い、何も考えずに好きな漫画を読みながらラーメンを待っていました。

こんなエピソードから待ち時間に関する心理学がありましたのでご紹介致します。

私たち人間は、何もせずに待たされるのがとても苦手なようで、株式会社東京信友が実施した「病院での受付から診察までの待ち時間」のアンケートによると、25%の人が15分でストレスを感じ、80%の人が30分でストレスを感じると答えたようです。

また、シチズン意識調査の結果では200名に調査して約6割の方がエレベーターで1分~1分超でストレスを感じるようです。

15分や、30分なんて、ディズニーでは空いているくらいの待ち時間ですし、1分なんて一瞬ですが、同じ待ち時間でもストレスの感じ方が違うようです。

その違いの一つに、「待ち時間の目安を知っているか知らないか」という点があるそうです。

どれくらい待てばいいのか分からないと、いつも以上にストレスを感じますが、どれくらいの時間待てばいいのか分かればある程度はストレスが軽減されるのです。

イスラエルの心理学者ナイラ・ミュニチャーは電話で待ち時間についての実験を行いました。

その実験内容は、かかってきた電話に出ずに相手はどのくらい待てるのかという内容で実験を行いました。
待たされている相手は待ち時間の間、音楽が流れている場合と、音楽と音声の両方が流れている場合、電話待ちの順番を定期的に伝えてくれた場合、の3つの条件で比較しました。

その結果、前者2つの音楽と音声の条件の場合60%以上が途中で切ってしまったのですが、順番を定期的に伝えた条件の場合、35.9%と多くの人が途中で電話を切らなくなったのです。

良く考えると、色々な場所で待ち時間を伝えているなと思います。

レストランやファーストフード店、銀行等いたるところに「推定待ち時間」や「順番」があるなと思います。

それでも、待てない人もいるのかもしれませんが、効果はとてもありそうですね。

待ち時間に関する心理について、アメリカのマイスターという方が8つの法則を提唱しているので下記にまとめておきます。

マイスターの8つの法則

  • 何もしていないと時間は長く感じる
  • 人はとにかく何かにとりかかりたい
  • 不安があると待ち時間は長く感じる
  • 理由がない待ち時間は長く感じる
  • 不平等な待ち時間は長く感じる
  • 待つ価値があると思える時間には寛容になれる
  • 一人だと待ち時間は長く感じる

皆様も、一度は経験したことのある待ち時間ですが、上記の8つの法則を意識して待ち時間でストレスを感じないよう対策を練ってみてはいかがでしょうか。

3月に入っておりますが、気温の変化が大きい季節になりますのでお身体には気をつけてださいね。

今月もよろしくお願いします。

【参考文献】


著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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