みなさんの中には、なんとなく些細なことが気になって仕方ない!という方もいるのではないでしょうか。
今回は、近頃巷で話題となっているHSPについて焦点を当ててみたいと思います。
HSPとは「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の頭文字をとったもので「非常に繊細な人」のことをいいます。
細かなことが気になりすぎるというHSPは心理学的な特性の概念であり、学術的な病名がつくものではなく、診断基準もありません(HSPの傾向をはかるためのチェックリストはあります)。
みなさんの周りにもいらっしゃらないでしょうか、すごく些細なことに気がつく(誤解を恐れずいうと)ガラスのハートの持ち主。

このHSPの第一人者である、エレイン・アーロンによると、HSPは全人口の15~20%に見られ、この特性は生まれもったものであり、脳の働きがHSPではない人と多少異なるのだそうです。
脳の扁桃体が人よりも活発で、ノルアドレナリンやコルチゾールが分泌されやすいため、自分にとっての危険を察知しやすく、ちょっとしたことに敏感になりやすいとのことです。
HSPの特性をもつ人の4つの特徴として、DOESが挙げられています。
- D(Depth of processing)…物事を深く考えてから行動する
- O(Overstimulation)…刺激を受けやすく疲れやすい
- E(Emotional reactivity and high Empathy)…強い感情反応、共感力が高い
- S(Sensitivity to subtleties)…感度がするどく、些細な刺激を察知する
ひといちばい敏感な人にはこの4つの面が全て存在するといわれ、4つのうち1つでも当てはまらない場合は、ひといちばい敏感な性質ではないともいわれています。
HSPとうつについては似て非なるものですが(そもそもHSPは病気ではないので)、HSPの人は敏感すぎるが故、いろんなことが気になって、考えすぎてうつになってしまうこともあります。
人が怒っているのも自分が何かしたせいかも…と考えて悲観しがちですが、細かいことに気がつくからこそ、自分の武器にもなります。
仕事でも人が見落としがちな部分に気づくことができます。
HSPに限らず、自分のよさをもっと大切にしていければよいですね。

参考
- The Highly Sensitive Person 日本語版
http://hspjk.life.coocan.jp/index.html
アクセス日:2020/07/01
- HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは?~正しい知識で理解する大切さ~
https://www.shinjuku-stress.com/column/psychosomatic/hsp/
アクセス日:2020/07/01
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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