皆さんは「認知」と聞くと、何をイメージしますか?
私が真っ先に頭に浮かぶのが、「認知症」です。
この認知症は、
- 新しい事柄を記憶する能力が障害されるようなる(最近の記憶の障害)
- 以前に記憶した事柄も忘れてしまうようになる(昔の記憶の障害)
- 対象を認識したり同定したりできない(失認)
- 言葉の理解や使用ができない(失語)
- 抽象的思考能力や日常生活上の遂行能力が低下する(実行機能障害)
など、認知機能の低下による認知機能障害が様々みられます。
認知症に関わらず認知機能は、加齢により低下していきます。
個人差はありますが、60歳を過ぎると少しずつ認知機能が衰えるといわれています。
認知症を例に挙げ認知についてお話していきましたが、そもそも「認知」とはどういうものなのでしょうか?
「認知」とは?
「認知」とは、記憶や思考、推論、評価、判断などの機能で、生きていく上ではかかせない機能です。この「認知」について研究している心理学の分野が認知心理学なのです。
心理学と聞くとどうしても人の感情など目に見えないものを扱うイメージがありますが、認知心理学は、人がどのようにして物事を知覚し、処理しているのかを明らかにしていくため、人の考えや行動を理解するために役に立ちます。
また認知症の他にも神経発達症や統合失調症、記憶障害などにも認知機能の低下がみられるため、そういった方々を理解したり、援助したりするためにこの認知心理学が貢献しています。
文部科学省後援こころ検定®4級のテキストには認知心理学が内容に含まれ、概要にはなりますが、「認知心理学」とはどういうものなのか、人の記憶の仕組み、思考、推論などについて学習していきます。
自分が良いと思うことでも、他人にとっては悪いと思われてしまうのは認知の違いなのです。
まずは認知の仕組みを知り、ご自身も含め、他人の考えや行動を理解するために役立てましょう。
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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