皆様、大雨の影響はどうでしょうか?防災意識をしっかりお持ちでしょうか?
ここ数年、毎年のように大雨による災害がどこかで起きている気がします。
今回も残念ながら命が奪われてしまいました。今回の大雨で犠牲になった方々のご冥福をお祈り致します。
またこれ以上、大きな被害が出ないように心から願うばかりです。
今回は災害の心理学について書きたいと思います。
災害心理学は、災害等の非常事態下のパニック、デマの広がるメカニズム、二次災害の防止をテーマに研究をしています。
ニュースなどで、家の前の河川が氾濫している様子など目にしますが、もし自分の目の前で起こったらと考えると、冷静ではいられない気がします。
イギリスの心理学者ジョン・リーチ博士によると、災害にあった時の人の行動は3つに分類されるそうです。
- 落ち着いて行動できる人
- 我を失って泣き叫ぶ人
- ショック状態に陥り呆然として何もできない状態になってしまう人
私は、割と①で落ち着いて行動できるタイプなのですが、皆さんはいかがでしょうか。
災害の中、落ち着いて行動できる人はどのくらいいると思いますか?
それぞれ、どのくらいの割合になるかというと、
- 10%~15%
- 15%以下
- 70%~75%
落ち着いて行動できる人は少ないですね。
③の状態を「凍りつき症候群」をいい、避難が遅れて犠牲になる要因ともいわれています。
凍りつき症候群は文字通り、心と体が凍りつき、行動を起こさないといけないのに、判断や行動ができない状態で、例えば避難する時間は十分にあったのにも関わらず逃げ遅れたりしてしまいます。
凍りつき症候群にならないためにも、自分に限っては大丈夫と思わず、万が一に備えて常日頃から意識することが大切ですね。
天気が荒れてしまうと、道路状況が悪くなったり、暴風で物が飛んできたりするなど、避難の際の危険度が高まります。避難指示や避難勧告が出されていなくても、少しでも危険を感じたら、自ら避難しましょう。不安を感じたら、その時が避難のタイミングです。「自主的に、早めに、安全な所へ避難する」という防災意識をもって、避難する際は、近所の方々にも声をかけ、複数で行動してください。
★「防災心理学について」
参考文献
防災システム研究所 http://www.bo-sai.co.jp/bias.htm
西東社 渋谷昌三「面白いほどよくわかる!心理学の本」
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
こころのサイエンス編集部の紹介はこちら
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