こころ検定2級の試験範囲には精神解剖生理学も含まれるのですが、私は精神解剖生理学の中でも、神経系が苦手です。
まず神経の数が多すぎるという点と分類が複雑で訳が分からなくなり、機能を覚えるのも大変です。
私のように苦手な方も多いのではないでしょうか?
しかし、ストレスについて学んでいると神経系、特に「自律神経」との関連が必ずと言いていいほど出てきますので、神経系について学ぶことも大切なのです。
苦手な神経系の中でも今回はストレスとの関連が深い自律神経について書きたいと思います。
自律神経
自律神経は、内臓や血管、心筋、分泌腺に分布し、これらの働きを調節している神経です。
自律神経は、拮抗的な作用をする交感神経と副交感神経からなり、循環、呼吸、消化、代謝、分泌、体温、排泄、生殖などの生命維持を個人の意思に関係なく自動的に調節しています。
心臓は自分の意志で動かしたり、止めたりすることはできませんよね?
自律神経が独立して働きをコントロールしているからです。
交感神経と副交感神経
まず交感神経は、エネルギーを使う方に作用し、危機状況では骨格筋を使って自らを防衛するのに役立つように働いています。
イメージしにくいと思うので、例えば、ネコがイヌに吠えられている緊急事態に直面したとします。
これは自分の生命が脅かされるような危機的状況であり、“逃げる”か“闘う”かの選択を迫られている状況です。
このような状況の際には交感神経が優位になり、毛を逆立てて怒り、心拍数や呼吸数の増加や瞳孔拡大などの激しい身体的変化を起こし、緊急事態に対処するために身体を適応させようとします。
一方、副交感神経の作用は交感神経に拮抗し、心拍や呼吸は遅くなり皮膚血管は拡張し、消化活動は活発になります。
要するに、エネルギーを貯えリラックスする方向に働く神経になります。
例えば、激しい運動をしたり、労働した後に眠気が発生するのは、副交感神経が優位になり、エネルギーを貯えるために身体を休ませようとするからです。
このように環境や外部からの刺激に適応するために適した神経が優位になるように働いています。
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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