お正月の話になるのですが、家族でトランプをした時のことです。
ババ抜きや七並べなど一通り遊んで、最後に神経衰弱をしました。
私は小学生の時はよく友達とトランプで遊んでいて、神経衰弱は割と得意な方だったので自信満々でいったのですが、記憶力の衰えなのか、めくられたカードの場所が思い出せない…
小学生の甥っ子・姪っ子は、すらすらカードをめくりどんどんペアを作っているのに、
私を含め4人の大人たちは四苦八苦していてスムーズにトランプをめくれていませんでした。
次々に他のカードがめくられるので、前にめくられたカードの場所が分からなくなるんですよね。
やはり勝ったのは姪っ子でした。
負けたことよりも、自分の記憶力の衰えにちょっとショックを受けました。
前置きが長くなりましたが、この神経衰弱は「ワーキングメモリ」という記憶能力が関係しています。
今回は「ワーキングメモリ」について書きたいと思います。
ワーキングメモリは、ごく短い間だけ情報を記憶する能力です。
ワーキングメモリは、新たな情報が入ってくると古い情報はどんどん消されていきます。
また、ワーキングメモリに記憶しておける情報の数は「マジック(マジカル)ナンバー」とよばれ、「マジックナンバー7」として「7±2」個とされています。
ただ、その後、もっと少ない「4±1」個であるといった研究も出ています。
どちらにしてもワーキングメモリの容量は小さいということですね。
情報量がワーキングメモリの容量を超えると、ワーキングメモリに蓄えられた情報は次から次へと押し出されてしまいます。
「次々に他のカードがめくられるので、前にめくられたカードの場所が分からなくなる」というのは、ワーキングメモリの容量を超え、混乱しているので記憶ができなくなってしまっている状態ということになります。
他にも「何かを取りに来たはずなのに、何が目的だったか忘れてしまった」というのもワーキングメモリが関係しています。
ワーキングメモリの働きが低下すると、目的を達成するため保持していた複数の情報のうち、最初に保持していた情報から失われやすくなるので、仕事の処理速度が落ちたり、ケアレスミスが頻発したり、何度も同じ作業を繰り返してしまったり、覚えておきたかったことをすぐに忘れてしまうなど、仕事や勉強の効率に悪影響を及ぼす可能性もあるといわれています。
そのようなことにならないようワーキングメモリを鍛えるために皆さんも神経衰弱をしてみてはいかがでしょうか?
参考文献
STUDY HACKER「脳の「ワーキングメモリ」を鍛える方法。仕事の能力勉強の効率アップには、ワーキングメモリの強化と解放が効く!」
All About「神経衰弱のコツ! 定番トランプゲーム攻略のための記憶術」
https://allabout.co.jp/gm/gc/472724/
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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