ストレスに対する身体からのSOS

皆さんは、試験中、登校中、あるいは通勤中にお腹が痛くなることはありませんか?
私は、よく進学したときの4~5月に、学校へ行くたびに毎日お腹が痛くなっていました。
小・中学校では何度もお手洗いに行くと、周りの子がからかったりしてきて、さらにまた症状が悪化していました。
今考えると、過敏性腸症候群という病気だったのかもしれません。
進学して環境が変わることによるストレスや不安が原因でお腹が痛かったのです。

過敏性腸症候群は、お腹の痛みや不快感に下痢や便秘が伴う疾患で、男性では腹痛やお腹の不快感をともなう下痢型が、女性では便秘型になることが多いようです。

脳と腸は神経で繋がっており、腸の機能をコントロールしているため、ストレスや不安が続き、緊張状態になると腸の収縮運動が激しくなります。
この運動が繰り返されることで腸が過敏になり、少しの刺激で自律神経のバランスが崩れ、症状が強くなっていきます。
過敏性腸症候群は、心身症のひとつでストレスによって引き起こされると考えられています。

この辛い症状を緩和するための方法として、まずはストレスや不安の緩和が挙げられます。
ストレスをはっきり認識することが大切です。
自身の症状が、何が原因なのかを探り、その上で、避けられるストレスであれば避ける方法を、また、避けられないストレスであれば、自分が楽になる考え方や発散の仕方を探っていきます。
また、ライフスタイルの見直しも必要なのかもしれません。

それでも辛い場合は、専門の医師に相談してください。薬物療法や心理療法を用いて腸を健康な状態に戻す治療を行います。

現代のストレス社会において、少しでもストレスを抑えたり、予防することが必須となってきているのではないでしょうか。
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この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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