皆さんも昼食を食べる時何を食べるか迷うことがあると思いますが、たくさんのメニューの中からどれにするか迷うことを心理学では葛藤(コンフリクト)といいます。
葛藤は、2つ以上の欲求が同時に存在し、どの欲求を満たすか迷う現象のことを指します。
アメリカの心理学者のクルト・レヴィンは、葛藤を以下の形態に分類しました。
接近-接近型
両方魅力があって、選択に迷うような場合(〇〇も好きだけど、△△も好きという場合)
例:お昼はおにぎりにしようかサンドイッチにしようか迷う
内定が決まったA社もB社も給料が高くて良い
2つのやりたいことがあって、どちらにしようか迷うような状況で生じる葛藤です。
回避-回避型
両方ともできれば避けたい場合(●●も嫌いだけど、▲▲も嫌いという場合)
例:塾に行くのは嫌だけど、悪い点数を取って親に怒られたくない
働きたくないけど、生活するお金がないと困る
2つの避けたいことがあって、どちらかを選ばなくてはならないような状況で生じる葛藤です。
接近-回避型
魅力的なものと避けたいものが同時にある場合(○○は好きだけど、●●は嫌いという場合)
例:ダイエットをして痩せたいけど、甘いものは我慢したくない
怖い映画を見たいけど、一人では見たくない
ある一つの事柄にメリットとデメリットがあるような場合、どちらを選択すべきか迷うような状況で生じる葛藤です。
二重接近-回避型
接近-回避型の葛藤が二重(対象が2つ)になった場合(Aの□□なところは好きだけど▲▲なところは嫌い、逆にBの△△なところは好きだけど、■■なところが嫌いという場合)
例:○○車はデザインが好みだが燃費が悪く、□□車は燃費は良いがデザインが好きではない
二つの事柄がどちらも一長一短あってどちらを選択するか悩む状況で生じる葛藤です。
皆さんも生活をしている中で、上記のような葛藤を抱えたことがありませんか?
欲求が満たされれば良いのですが、欲求が満たされず、葛藤状態で悩んだり、適応できずにいると、こころの緊張が高まって不快感を持つようになります。
この状態を欲求不満(フラストレーション)といいます。
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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