死にたい願望、助けられたい願望

我が国の自殺者数はかつて毎年3万人を超えていましたが、近年は減少傾向にあります。しかし、平成30年度でも依然と高い20,840人という統計データがあります。うち、男性が14,290人、女性が6,550 人という割合となっており、年齢別では60~69歳・50~59歳・40~49歳の年齢層が多くの割合を占めています。(厚生労働省HP自殺の統計:各年の状況)

自殺を図る人の約9割が何らかの精神疾患を発症しているともいわれています。特に自殺の原因が健康問題であった人のうち、うつ病は50%近くを占めており、うつ病は死に関わる重大な問題といえます。その他、進行性の病気を抱えていたり、強いストレス(家庭の問題、仕事の問題、学業の問題等)に脅かされていたり、自身が孤立していたり…ということが原因として挙げられます。自殺の多くは危険因子や背景が複雑に絡み合っているという特徴をもっています。

自殺願望や希死念慮をもつ人は「死にたい願望」と「助けられたい願望」の両面が存在しており、自殺を図る前には7割の人が周囲に相談をもちかけているそうです。おのずと何らかのサインを発しているわけであり、いかに周囲の気付きやサポートが重要であるかということがうかがえます。

この状況を鑑み、日本では2006年に自殺対策基本法が施行されました(2016年改正)。この法律は自殺対策の総合的な推進、自殺の防止および自殺者の親族等への支援の充実等を図ることを目的としています。厚生労働省は自殺対策の一環として、自殺総合対策推進センターの設立や相談窓口を設置しています。代表的な相談窓口として「いのちの電話」がありますが、最近では電話のみでなく、SNSを使用して相談することも可能です。女性向けや若者向けの専用窓口もあります。もしも、なかなか周囲に相談することが出来ず困っている方がいらっしゃれば、ひとりで悩まず相談窓口を利用してみるのもいいかもしれません。

 

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