最近は新型コロナの影響で、人が密集している場所に出かけることを控えたり、満員電車を避けて時間をずらして出社したりと、とにかく人混みの中に入ることを避けていますよね。
そうでなくても、もともと私は人混みが苦手なので、以前、東京の満員電車を経験した時は二度と乗りたくないと思いました。
知らない他人同士が密着している場にいると、「あぁもっと離れてほしいな」と思ったことはありませんか?
そのように感じるのは、私たち一人一人、パーソナル・スペースという心理的距離を持っているからなのです。
家族や恋人、親しい友人などであれば、距離が近くても嫌な感じはしないし、視線を合わせたり、体に触れたりしても平気ですよね。
それが、苦手な人や赤の他人だったらどうでしょう。
前者の人たちとの関わり方と違ってきますよね。
パーソナル・スペースは人間関係においても重要な役割を果たしており、パーソナル・スペースの距離感でその人との関係性を理解するといわれています。
パーソナル・スペースを理解して、スペースによって、コミュニケーションの取り方や関わり方を変えることによって上手に人付き合いすることにもつながります。
また、ソーシャルスキルといって、人とうまく関わっていくために必要な能力があります。
これはWHOが定義しているもので、「意思決定、問題解決能力、クリティカル(批判的)に考えていく力、対人関係スキル(自己開示・質問する能力・聴く能力)、創造力豊かな思考、効果的なコミュニケーション、自己意識、共感性、情動への対処、ストレスへの対処」などが挙げられています。
例えば、相手の気持ちを汲む、必要に応じて自分の感情を抑制することができたりするのはソーシャルスキルを身につけているためです。
ソーシャルスキルはトレーニングすることで身につけることができます。
このトレーニングは統合失調症の治療から学校教育にまで幅広く利用されています。
人付き合いが苦手な方は、スキルを身につけることで変わるかもしれません。
参考文献
ナツメ社 渋谷昌三「史上最強よくわかる心理学」
西東社 渋谷昌三「面白いほどよくわかる!心理学の本」
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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