この時期になると様々なアーティストが出演する歌番組が増えてきて、私も大好きでよく見ますし、実際に、ストレス解消として、好きなアーティストのライブに行ったりもします。
みなさんも音楽を聴いて癒されたりしていませんか?
私は高校・大学で吹奏楽をやっていて、素晴らしい演奏を聴いて感動したり、自分が演奏し終わった後、感極まって涙を流した経験があり、音楽には人のこころを動かす力があると思っています。
心理学にも音楽とこころの関わり方について研究している音楽心理学という分野があり、この音楽心理学が得た法則を臨床に生かした音楽療法という心理療法があります。
今回は、この音楽療法について書きたいと思います。
音楽療法は、芸術療法の1つで、音楽を聴いたり、演奏したりすることで、こころが本来持っていた力を音楽によって取り戻そうとするものです。
音楽療法の方法
- 受動的療法…音楽鑑賞
- 能動的療法…歌唱、コーラス、器楽演奏、作曲
- 個人音楽療法…音楽療法士とマンツーマンで行う
- 集団音楽療法…5人以下の小集団から50人の大集団まで、複数人で行う
音楽療法の効果
- リラクゼーションの促進
- カタルシス効果
- こころにトラブルを抱える人への心理療法
- 施設などでの交流促進
- ストレス緩和
音楽は、リラックス効果やカタルシス効果をもたらしたり、コミュニケーション手段を引き出し人との交流を促してくれます。
また、リハビリテーションの際に、身体機能の回復を助けるために音楽が使われることもあります。
音楽療法の対象は幅広く、子どもの場合は、自閉スペクトラム症や限局性学習症、精神発達遅滞など、神経発達症の療育で音楽療法が取り入れられています。
大人の場合は、心身症や神経症、アルコール依存症、最近では落ち込みや興奮など感情のコントロールが難しい認知症患者のケアとしても取り入れられています。
みなさんもちょっと疲れたなぁと思った時、好きな音楽を聴いてみて癒されてみてはいかがでしょうか?
参考文献:西東社 渋谷昌三「面白いほどよくわかる!心理学の本」
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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