親切が親切を呼ぶ

いきなりですが、誰かに親切にしたことはありますか?

電車やバスで席を譲ったり、車の運転の際に横断歩道の歩行者に譲ったりと誰かに対して親切をした経験があるかと思います。

ですが、毎回親切にしていますでしょうか?

恥ずかしかったり、誰かに先を越されたりしていないでしょうか?

親切にした回数の方が少なかったりしませんか?

ある条件を満たすと人は、親切な対応をしやすくなるそうです。

その条件は、「誰かの親切な対応を見る」ことです。

冒頭の、例で言えば電車やバスで先に他の誰かが席を譲るのを見た後、自分に同じ状況がめぐってきた際に席を譲りやすくなるのです。

つまり、誰かの親切な対応を見て自分も同じことをするのです。

このことについて、アメリカのジェームズ・ブライアンという方が実験を行ったそうです。

実験内容は、パンクした車の隣に困った様子の女性を立たせて、通り過ぎる車の中でどれくらいの人が助けてくれるか(親切な対応をする)という内容になります。

また、前述の条件のみの場合と比較するために1km手前に、パンクした車を男性が修理している(親切な対応をしている)状況を設置し、その後、前述の条件を見せた場合の実験を行いました。

結果としては、前者(1km手前で親切な対応を見ていない)の場合1000台中35台、後者(1km手前で親切な対応を見た後)の場合1000台中58となりました。

条件として、車のタイヤの修理ということで、ハードルが高いのが1000台も通って親切をしたのが僅か3%~5%になった原因になるのかと思いますが、先に親切な対応をしている場面に遭遇しているほうが助ける人が多かったのです。

よって親切なことをすることで周りの人も親切をしやすくなるのです。

実際に、誰かに対して親切な対応をする時、「誰かがやるだろう」とか「断られたら恥ずかしい」といった考えをする方もいるかと思います。

筆者も同じです。

「断られたら恥ずかしいな」、「どのタイミングで声をかけよう」などと考えてしまいます。

こういったこともある方にとって、親切をしやすくなる方法をまとめました。

  • 今日も人に親切にするぞと思ってから外出する
  • 〇秒以内に親切にすると決める
  • 愛を育てる
  • 人間を好きになる
  • 身近な人で親切にする練習をする

親切にする勇気がない!気軽に親切ができる5つのコツ【しあわせ心理学】パンダの温度

最初は難しいかもしれませんが、続けていけば親切をすることが当たり前になってくるかもしれませんね。

誰かが親切にしていると自分が親切になるのであれば、逆も同じになりますよね。

自分が親切にして、周りの方々にも影響して親切になってもらえれば、その先、さらにその先と親切が広がると考えます。

一日一善という言葉があるように、まずは一日に一回でいいので、誰かに対して親切な対応をして、周りの方にも親切になってもらい、みんなで幸福を分かち合いましょう。

参考文献


著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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