発達障害を抱えるお子さんとその親の支援②

以前、「発達障害を抱えるお子さんとその親の支援①」という記事をアップしました。
前回は、ペアレント・プログラム(ペアプロ)の効果にはどんなものがあるのかをほんの少しご紹介しました。
今回は支援の実際についてお伝えします。

厚生労働省の発達障害者支援施策のひとつである「発達障害児者および家族等支援事業」では、ペアレントメンター養成等事業、家族のスキル向上支援事業、ピアサポート推進事業、発達障害者等青年期支援事業、その他の本人・家族支援事業を行うこととしています。

ペアプロは保護者側の「考え方」を修正していこうとする取り組みで「行動で考える」「(叱って対応するのではなく、適応行動ができたことを)ほめて対応する」「孤立している保護者が仲間をみつける」という目標が掲げられています。子どものことも、保護者自身のことも正しく理解していきましょうということです。

また、ペアレント・トレーニング(ペアトレ)というものもあります。
これは、行動理論に基づくロールプレイやグループワーク、ホームワーク等を通して、不適切な行動への対応の仕方、褒め方、子どもの行動の理解の仕方などを学び、子どもの適切な行動の促進や不適切な行動の改善まで(行動の変容)を目標にしたものです。

ペアトレをすることで、保護者側の養育スキルの向上(個人的にほしい!)、ストレスの低減、適切な行動や発達の促進、不適切行動の改善などいいことづくしな研究の結果が出ているそうです。

うちの子は育てにくい子かも…という方はぜひ、ペアトレで行うプログラムのひとつ「コアエレメント」の中からまずは“お子さんの良いところ探し”からはじめてみて、お子さんの特性に応じたほめ方を工夫したり、お子さんが過ごしやすい環境を整えてみたりすることで、お互いのことがより好きになれるかもしれません。市町村でも取り組みをしているところもあるそうなので、ご興味のある方はぜひ「ペアトレ」を検索してみてくださいね。

参考資料


著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
こころのサイエンス編集部の紹介はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でフォローしよう!