応用心理学①「環境心理学」

皆様、お疲れ様です。
9月に入り、気温も穏やかになってきましたね。筆者が好きな季節が目の前までやってきました。
朝はまだ蒸し暑い日が多いかもしれませんが、帰る頃には風が気持ちよいくらいの季節です。
今日も夜の散歩をして一日を終えたいと思います。

さて、話は変わりますが環境心理学というのはご存じでしょうか。
心理学には基礎心理学と応用心理学に分類され、環境心理学は応用心理学の一つです。

本日は、環境心理学をご紹介したいと思います。

【環境心理学とは】

環境心理学の定義として、環境心理学会では以下の通りとなっております。

自然と人工の環境と人間の相互関係の研究です。その内容は、環境刺激と心理的反応、空間の認知、環境の好みと評価、対人的空間行動、生態学的心理学、居住・仕事・学習等の施設の環境、災害と環境問題、自然環境の保全と管理棟、多岐にわたる。 

日本環境心理学会 環境心理学とは

自然の環境や、人工物の建物が与える人間の心への影響を研究する分野ということですね。

筆者も考えてみると都会があまり好みではなく、高いビルが並んでいる場所ではどこか落ち着かないと感じていました。
これも環境心理学の一つになのかなと思います。

自然環境では、この季節だと綺麗な景色として紅葉を眺めた時の心理的影響や、高地と低地での心理的影響などが研究対象になるのではないかと個人的に筆者は考えます。

また、環境心理学は仕事でも活用できるのではないかとも考えます。
建物を作る際に、形や色、配置などを環境心理学に関連付けて考えることで、居心地の良い建物や空間が作れたりするのではないでしょうか。

そんな環境心理学に関する調査結果がありましたのでご紹介します。

【環境心理学の各調査と結果】

フィンランドのクリスティナ・ダニュエルソンが行った469名を対象とした、「オフィスがもたらす心理効果」では、一般的なスタイルであるオープン・プランだとやる気が出なくて困っている人が多いということが分かりました。

また、病気でお休みをした回数が多いのもオープン・プランだったとの事です。
一番良い結果が出たのは個室みたいですが、全員が個室というのは難しいと思います。
テレワークは個室かもしれませんが、プライベートの空間に仕事を持ち込むのもいかがなものかと思います。

意外とオフィスのデザインを考えるのも難しいですね。

この調査以外にも、筑波大学の永水秀明氏が行った研究では、焚き火と森林の映像を見るとリラクゼーション効果がある事が示されています。

焚き火といえばキャンプ!!
最近では、キャンプがとても流行していて1ヵ月前にテレビのニュースで特集を組まれていた覚えがあります。

家族や友人と、夜のキャンプで焚き火を囲って他愛もない話をすることで、心理的に効果があるのであれば、リフレッシュにもなるのでぜひ試してみてはいかがでしょうか。

【最後に】

このように、環境心理学は自然、または人工の環境が人間の心に与える影響について研究する学問になります。

日常生活にも役立つこともたくさんありますので、ぜひ一度調べてみてはいかがでしょうか。
高校生にとっては、調べ学習にもなりますのでぜひテーマの一つとして検討してみてください。

筆者も今回の記事で焚き火による心理的効果についてとても面白いと思ったので、面白そうな研究論文を探してみたいと思います。

次回は、別の応用心理学の一つをご紹介できればと思いますので読んでみてくださいね。

また、9月1日から31日はこころ検定の受検期間になります。
まだ受検し終わっていない方は、最後まであきらめずにしっかりと学習した部分の見直しなどを行いましょう。

皆様の合格を「こころ」から祈っております。

頑張ってください。

【参考文献】

  • 世界最先端が教える新事実 心理学BEST100
    総合法令出版株式会社 内藤誼人

著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
こころのサイエンス編集部の紹介はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でフォローしよう!