「自己暗示」とはなんなのか?怪しいものなのか?

みなさんは「自己暗示」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。なんだか怪しいイメージをもたれる方もいるかもしれません。辞書を引くと「自己暗示」とは「〘名〙 一定の観念を繰り返すことによって自分自身に暗示を与え、通常と異なる心の状態をつくり出すこと。精神療法にも利用される。」(精選版 日本国語大辞典)とあります。

 さて、この精神療法にも利用されるという自己暗示ですが、今回は自己暗示を用いた「自律訓練法」についてご紹介したいと思います。この「自律訓練法」はドイツのシュルツによって考案されたものです。身に着けているものをすべて外し、楽な姿勢をとり、軽く目を閉じて「公式」といわれる言葉を心の中で唱えながら意識の注意を向けていく(受動的注意集中)方法です。

 この自律訓練法の手順として「標準練習」があります。この「標準練習」には背景公式からはじまり、第6公式までの7段階から成り立ちます。この訓練を行うことによって『①蓄積された疲労の回復。②イライラせず、おだやかになる③自己統制力の増加。衝動的行動の減少。④仕事や勉強の効率が上がる。⑤身体的な痛みや精神的な苦痛の緩和。⑥内省力がつき、自己向上性が増す。』(面白いほどよくわかる!臨床心理学)という6つの効果があるそうです。また、訓練の最後は消去動作を必ず行い、自己催眠状態から醒める必要があります(立ちくらみなどがあるそう)。

この自律訓練法はセルフケアの一環として行われることもあるようですが、禁忌(心臓疾患、呼吸器系疾患、胃・十二指腸潰瘍・糖尿病などをお持ちの方、急性精神病や統合失調症的反応がある場合、知的能力がかなり劣っている場合、5歳以下の子どもなどはNG)がありますので、基本は専門家の指導の下で行うようにしてくださいね。

引用文献:面白いほどよくわかる!臨床心理学 下山晴彦 著 西東社 2012

 

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