子どもの不登校について

子どもたちはもう少しで夏休みが終わりますね。

最近、ニュースやメディアでは、夏休み明けは自殺や不登校が増えることが取り上げられています。

今回はこどもの不登校について書きたいと思います。

日本において不登校が注目され始めたのは昭和30年代であり、子どもが学校に行かない、あるいは「行きたくないという気持ちがあるが、頭痛、腹痛、発熱など症状が出ていけない」という状態を「学校恐怖症」とよんでいました。

その後、単に学校に対する不安や恐怖だけでなく、状態を多面的に理解する必要があることから、登校しない様々な状況を総称して「登校拒否」としました。

さらに登校を拒否しているのではなく、行きたくてもいけない状態を表す言葉として「不登校」という言葉が使用されるようになり、現在は、「登校拒否」と「不登校」はほぼ同じ意味で使用されています。

文部科学省は、「不登校児童生徒」の定義として、「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いた者」としています。

不登校の誘因には、けんかやいじめなど友人関係、成績の不振、教師との関係、転入など学校生活の影響によるものと、引越し、親の離婚など生活環境の急激な変化、親子関係など家庭生活の影響、わがまま、人間関係能力が未熟であるなど本人の特性などが挙げられています。

不登校の状況の中には、神経発達症傾向を示すものもあれば、遊びや非行のため登校しないもの、また学校に行く意義を認めないものまで含めているため、不登校の児童生徒への援助を考える際は、うつ病、限局性学習症、注意欠陥/多動症(AD/HD)、睡眠障害などの身体疾患や精神疾患の有無も含めて考えなければなりません。

子どもが「学校に行きたくない」と言い出したら、何かのSOSかもしれないので、まずは学校を休ませてしっかり話を聴いてあげること大切です。
「無理に学校行かなくていいよ」とその一言で救われるかもしれません。


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この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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