先日とても興味深いニュースを見たのでご紹介させていただきます。
それは、農薬を使わずに害虫を駆除できる未来が来るかもしれないという内容でした。
青色レーザー光での害虫駆除
大阪大学の山本和久教授らの研究グループは、幼虫のころに農作物を食い荒らす蛾の一種であるハスモンヨトウの急所が胸と顔のあたりにあることを発見し、その急所を「青色半導体レーザー」で狙い、打ち落とす技術を開発したという内容でした。
筆者が見た映像では、自動でミラーを小刻みに動かし、ハスモンヨトウに狙いを定め、レーザーの光が走り撃ち落とされていました。解説によると、飛んでいる害虫を画像として検知して尾行し、レーザー光を照射する連続動作で撃墜を実現しているそうです。
近年、害虫は薬剤への抵抗力が強くなり、一部の農薬が効きにくくなったことが、この研究開発に繋がったそうです。
この研究に対して山本教授は、農業の生産効率を上げ、食糧危機の解決にもつながればと期待を寄せており、レーザーを使った害虫駆除は2025年頃の実用化を目指しているそうです。
農作物被害について
農林水産省の調べによると、害虫や鳥獣などによる農作物被害は2023年までの10月~12月の期間でおよそ160億円の被害にもなるそうです。
最近ではオーガニックな食品を好む消費者が増えておりますが、防除対策のため年間300万トンもの農薬が散布されているそうです。
先日も、無農薬野菜を使用した学校の給食に虫や幼虫が混入し、学生たちの健康被害が懸念されていました。
最後に
私たちが生きていく上で必要な食、その生産者達は、先述のような農作物被害に頭を悩ませています。
ご紹介したような研究開発の発展により、生産者の苦悩が少なく、そして消費者が安心安全に食を楽しめるようになってほしいですね。
引用サイト
- 【テレ朝news】
レーザー光で害虫を“狙い撃ち”!農薬を使わず駆除 (tv-asahi.co.jp) - 【e-Stat】 3 10月から12月までの主な農作物被害 2022-03-31 Excel
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00500215&tstat=000001013427&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000001032308&tclass2=000001032935&tclass3=000001158266
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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