学習心理学の応用療法
学習心理学の理論を応用した心理療法に行動療法があります。
行動療法は、学習理論を基盤とし、意識や無意識などの内的過程を仮定せず客観的に観察可能な行動に焦点を当てたものであり、人格の変容ではなく症状の除去や行動の変容を目標としたものであるといった特徴をもっています。
行動療法では、ほとんどの行動は学習によって形成されたものと考えており、不適応行動も「学習」されたものであると捉え、行動を変容させるためには、不適応行動を除去した上で、適切な行動を学習しなおせばよいと考えます。
行動療法には、以下の4大モデルがあります。
- 新行動SR仲介理論モデル
- 応用行動分析モデル
- 社会学習理論モデル
- 認知行動療法モデル
新行動SR仲介理論モデルの例
- 系統的脱感作法
- 暴露法(エクスポージャー)
- 自律訓練法
応用行動分析モデルの例
- バイオフィードバック
- トークン・エコノミー
- タイム・アウト法
社会学習理論モデルの例
- モデリング
- ロールプレイ
認知行動療法モデルの例
- 思考修正法
- 論理情動療法
- 認知行動療法
- SST
- アサーショントレーニング
これらの中でも、オペラント条件付けを基にした技法としては、トークン・エコノミー(報酬を強化子として行動を強化する)やタイム・アウト法、バイオフィードバックが該当します。
タイム・アウト法は、子どもが好ましくない行動(暴力など)を起こした際に、子どもを小部屋や部屋の隅に隔離することによって(罰を与え)、好ましくない行動を消去させるというものです。
一旦、冷静になり落ち着かせるということですね。
この方法は子育てでも活用されています。
ただし、時間は年齢につき1分が好ましいとされていますので、長すぎる「罰」にはご注意を。
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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