スーパーなどのチラシを見ると、「100円」より「98円」の方が多く価格設定されていますよね。
余談ですが、今年4月1日から、商品やサービスの値札に消費税額を含めた価格を表示する「総額表示」が義務化されました。
実際に支払う税込み価格が一目で分かり、頭の中で消費税額の計算をしなくてもよいので、消費者にとってはありがたい制度だと思います。
しかし、総額が表示されていれば、税抜き価格も併記することは可能で、スーパーの多くは、税抜き価格の方を大きく目立つように(例えば「98円」など)書いている場合がいいです。
スーパーなどでは『総額表示だけにすると消費者は値上がりしたと錯覚し、売れなくなる』という懸念を感じているのかもしれません。
例えば、「税込105.84円」より「税抜98円」が目立った方が消費者としては、お得に感じてしまいますよね。どうしてこのような価格の設定がされているのか書いていこうと思います。
例えば携帯料金の月額「980円」という一見キリの悪い価格表示は「1,000円」という“次の大台”を意識させないという心理的効果があります。
こうすることで、消費者の“心理的抵抗”を少なくし、「買いやすい価格だよ」と思い込ませることが可能なのです。
ちなみに千円台を超えてくると、「5,980円」にしても「大台回避」効果は薄れます。桁が変わる(百円、千円、万円)単位では効果を十分に発揮します。1万円で売りたいなら「9,980円」にすれば効果を発揮できます。
お店側としても20円の値引きでモノ・サービスが売れるならいいですよね!
このように身近に心理学が使われています!心理学に興味を持っていただけたら嬉しいです!
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日本心理学会
心理学ワールド第47号掲載(2009年10月15日刊行)
https://psych.or.jp/interest/ff-35/
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この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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