DVと共依存

外出自粛でストレスたまっていませんか?

今、外出自粛による「コロナDV」が増加しているそうです。

今回は、DVについて書いていきたいと思います。

DVは、ドメスティック・バイオレンスの略語で、家族に対して振るわれる暴力のことです。

夫婦間、親子間など家庭内だけでなく、恋人間に対する暴力を表すときにも使われます。

アメリカの心理学者レノア・ウォーカー氏は、DVのサイクル理論を提唱し、DVは、3つの段階が繰り返されるサイクルがパターン化していると説いています。

3つの段階は以下になります。

  1. 緊張の蓄積期…イライラ、ストレスが高まる
  2. 暴力爆発期…怒りが爆発し、暴力が起こる
  3. 開放期(ハネムーン期)…暴力をふるったことを謝罪し、優しくなる

ドラマなどでも見たことがあるのですが、ひどい暴力を振るわれても、男性が泣きながら、「僕には君しかいない」「もうこんなことはしない」と謝罪するので、ほだされて結局別れられず、DVが繰り返し行われるというパターン、DVの描写ではよく見ますよね。

なんで別れないんだろうといつも思うのですが、これには、共依存症という依存症が関係しています。

共依存症は、ものや行為に依存するのではなく、家族や恋人など特定の人間関係に依存するものです。

共依存の人は、相手との関係性を維持することに自分の生きる証を見出そうとするため、DVの場合は、DVを受けても、「あの人には優しいとこともある」と別れようとせず、「あの人は私がいないと生きていけない」と自分を納得させて相手に尽くそうとしてしまいます。

ハネムーン期の優しさを愛だと思ってしまって、DVが繰り返されても我慢してしまうんですね。

DVのサイクルを断ち切るためにも、この共依存を断つ必要がありますね。

DVは決して許されることではないし、耐える必要はありません。

まだまだ外出自粛が続きますので、もし不安に思ったら、全国共通相談ナビダイヤル「0570-0-55210」に相談をして、これ以上傷つく人が増えないことを願います。

参考文献

Yahoo!ニュース 「外出自粛による「コロナDV」増加に政府危機感 加害者と同じ屋根の下…問われる対策とは」2020.4.14 11:30配信

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200414-00131741-fnnprimev-pol&p=1

西東社 渋谷昌三「面白いほどよくわかる!心理学の本」


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この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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