インターネットが普及して久しいですが、現在では私たちの生活とは切り離せないものになっています。
スマホで乗り換え案内を調べたり、病院の診察予約が出来たり、オンラインでゲームが出来たりと、とても便利で何でも出来てしまうのでついついスマホを触ってしまい、気づいたときには時間が経っていた…という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
以前、当サイトでも「ゲームのやりすぎには注意!!」の記事でゲーム依存についてご紹介しましたが、現在、ゲーム依存・ネット依存が疑われる中高生は約93万人ともいわれ、問題視されています。
最初は何の気なしに動画を閲覧したり、ゲームを始めるたりするものの、脳が刺激を受けるとドーパミンが放出され、快楽状態となります。
さらにもっと快楽を得ようとしますが、この刺激がなくなると不快を覚え、この不快を解消しようとゲームやインターネットを続け、最終的にはやめることができない状況になります。
これが依存となるわけです。
脳分野における研究では、インターネットを頻繁に利用する習慣のある子ども(5~18歳)を縦断的に調査した結果、頻繁に利用していた子どもはそうでない子どもに比べ、言語知能が3年後に相対的に低下している傾向がみられ、また、脳の広い範囲で灰白質・白質の容積が相対的に減少していたとの報告があります。
さらには、思考、記憶、コミュニケーションに関与する脳の前頭前野の成長の差が顕著であることも分かっているそうです。
子どもがぐずるからスマホを渡して子守りをさせている(確かに移動中とか楽なんですよね)、ということを見聞きすることもありますが、保護者や周囲ができることとして、使用するためのルールを一緒に決めたり、大人が手本を見せたり(やりがちですが、ネットを見ながらご飯を食べるのをやめたり…)、外で体を動かして一緒に遊んだりすることがあります。楽しみながら適度な利用を大人も心掛けていきたいですね。
【参考】
- 東京都生涯学習情報
https://www.syougai.metro.tokyo.lg.jp/
とうきょうの地域教育137.indd - インターネットの脳への影響と「適切なつきあい方」 NHK健康チャンネル
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1411.html - 頻繁なインターネット習慣が小児の広汎な脳領域の発達や 言語性知能に及ぼす悪影響を発見 ~発達期の小児の頻繁なインターネット習慣には一層のケアを喚起~ 東北大学加齢医学研究所 平成30年7月10日
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この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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