大人の愛着障害について

皆さんは『愛着障害』という言葉を聞いたことはありますか?

以前、記事で「愛着ってなんだろう」についてご紹介しました。
筆者は先日、SNSでこの障害のことを知り、少しでも人間関係に悩まれている方のお力になれればと思い、色々と調べてみたのでご紹介させていただきます。

愛着障害とは

『愛着障害』とは、様々な原因が考えられますが、主に幼い頃に子どもと両親(養育者)との間で愛情の土台(心理的な結びつき)が形成されずに、人間関係や精神が不安定になりやすい状態の事を指します。
また、愛着障害には人に対して過度な警戒をするタイプの「反応性愛着障害」と、人に対して過度に馴れ馴れしい態度をとるタイプの「脱抑制型対人交流愛着障害」に分類され、現在では、三人に一人以上の大人が愛着障害と言われており、対人関係で悩んでいるそうです。
※『愛着障害』は子どもに対する場合のみの診断名であり、大人の場合は『愛着障害』ではなく、他の診断名がつきます。

愛着障害の特徴

大人の愛着障害の特徴としては、


  • 人間関係の距離感が極端になりやすく、トラブルを抱えやすい
  • 自尊心や自信がもてない
  • 自律神経や胃腸の不調などが続いている
  • 発達障害と似た症状がある

上記のものがあり、発達障害と間違えられる症状が見られることもあるようです。

これらは、幼少期に受けた虐待や、適切な愛情を受けられなかったことなどが原因となる場合が多いことから、人との関わりに強いトラウマを抱える方も少なくありません。

愛着障害は幼少時の環境が原因となっているため、薬物療法や認知療法などで治していくものではなく、克服していくものと言われております。では、実際にどのように克服していくのでしょうか。大人の愛着障害を克服していく方法としては、大きく分けて3つあります。

克服する方法

  1. 子どもの頃に愛情を受けていたということを認識し直すこと
    この方法は親や養育者と何らかの理由(亡くなったなど)で離れてしまった場合に有効です。辛い別れの前の記憶を辿っていき、愛されていた記憶を再確認するという方法です。
  2. 愛情をパートナーや友達から獲得し直す方法
    信頼できると感じる事のできる身近な人達とのコミュニケーションやスキンシップを通して、幼少期に得られなかった愛情を得ていくことです。
  3. 自分の存在価値を認められる環境(正当な評価が下される職場など)に身を置くこと
    愛着障害を抱える人は自尊心や自己評価が低い傾向にあるので、他者が自分の存在価値を認めてくれる事で大きく改善していきます。

最後に

いかがだったでしょうか。愛着障害を克服していくことは大人になってからでも遅くありません。
自分に合った克服法で、愛着を形成しなおすことで改善されていきます。
自分は愛着障害ではないかと悩んでいる人は、一人で抱えこまず、専門家へ相談してみましょう。

引用サイト


著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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