子どもの夏休み短縮をどう見ますか?!

例年なら、8月31日まである子供たちの夏休みですが、今年はずいぶん様変わりし、夏休み短縮を余儀なくされている子供が多いようですね。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で休校(臨時休業)が2~3か月にも及んだことを受けて、夏休みを短くする動きが各地で起きています。

文部科学省が全国の教育委員会に尋ねた調査によると、夏休みなどの長期休業を短縮する予定があるという回答は、小中学校を所掌する教育委員会では約95%、高校を所掌する教育委員会では約93%に上りました。


(「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた公立学校における学習指導等に関する状況について」 https://www.mext.go.jp/content/20200717-mxt_kouhou01-000004520_1.pdf

 また、夏休みがある理由として、最も深刻に捉えるべきかもしれない理由は、登下校中や授業中の熱中症のリスクを避けるということだと思います。
マスクをつけて登下校すると、熱中症の危険が一層高まります。

そして、猛暑の中授業をしても、子どもたちは大丈夫だろうか、効果はあるのだろうか、ということです。
コロナ対策で換気も必要ですし、もともと1カ月近くあると思っていた夏休みが1週間や2週間になって、子どもたちの学習へのモチベーションも下がっているかもしれません。

一番大きな心配な点は、夏休みが短くなることで、子どもたちの心にどう影響するかだと思います。
休みは奪われるものだと思っちゃいますよね。
子どもたちの夏休みが短くなることは「夏休みは子どもの権利じゃないんだ」と子どもたちが感じてしまうことにつながらないかと心配です。

「僕たちは休んじゃいけない存在だ」と子どもたちに思わせることは、今後社会に出たときに辛くても休めない、休んじゃいけないと思わせる可能性があるという意味でも、ものすごく問題です。

もちろん、学校側、主に教科担当をしている教師たちは遅れた分の学習を進めるのに必死な気持ちはよくわかります。(教育実習等で、ものすごく気持ちがわかりました。)

しかし、負担感が強まる子どもたちにも目を向けてほしいのです。「授業の遅れを取り戻そう」という流れに加担しないようにしてほしいと思います。

参考文献


著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
こころのサイエンス編集部の紹介はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でフォローしよう!