災害時に避難が遅れやすい心理学的な理由とは?

お盆休みに本州を直撃した台風7号では、各地で被害や大混乱が発生しました。
このたびの台風7号により、被害を受けられた地域の皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
一日も早い復興がなされますよう、心よりお祈り申し上げます。

台風が接近する前に、各地の鉄道・新幹線の計画運休、飛行機の欠航予定などが各社から発表され、帰省や旅行の予定を変更した方も多かったかもしれません。

9月1日は「防災の日」です。
そこで今回は、以前の記事でもお伝えしたことを改めて「災害時に避難が遅れやすい心理学的な理由」について皆さんにお伝えしていこうと思います。
是非この機会に、ご家族で一度、万が一のときに備えた話し合いをしてみてはいかがでしょうか。

まずは簡単な診断テストをしてみましょう!

Q.建物の非常ベルが鳴りました。あなたはどうしますか?

A.

  1. どうせ点検中の誤報だろうと問題視しなかった。
  2. みんな逃げていないし大丈夫だろうと思った。
  3. 安全な場所に避難した。

この診断テストでは、「正常性バイアス」と「同調性バイアス」が簡単にわかります!

診断結果

1を選んだ人は、「正常性バイアス」が働いています。

2を選んだ人は、「同調性バイアス」が働いています。

3を選んだ人は、バイアスが働いていません。3のように、本来であればすぐさま状況を確認し、避難しなくてはいけません。

台風などの災害時に避難が遅れやすい傾向の理由として、日頃から頻繁に経験している自然災害に対する慣れから生じていく心理状態の正常性バイアスや、周りの人との連帯感や協調性を重視する集団心理を意味する同調バイアスといった観点からだと思われます。

「正常性バイアス」と「同調性バイアス」って?

  • 「こんなこと、あるはずがない」⇒正常性バイアス
    異常事態に遭遇した時、「こんなはずはない」と思ったり、危険が予想される状況でも「自分は大丈夫」と思って、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価してしまう心理的特性を「正常性バイアス」といいます。(バイアス=先入観・偏見)
    日常生活では、不安や心配を減らす役割があります。
  • 「みんなと一緒だから大丈夫」⇒同調性バイアス
    周りの人々との連帯感や協調性を重視する集団心理のことを意味する「同調バイアス」。
    日常生活では協調性につながります。
    災害時には周りの様子をうかがっているうちに逃げ遅れてしまいます。逆に率先して避難する人がいれば、より多くの人を避難に導くこともできるのです。

最後に

本当に危険な状態なのに「危険だ」と思わないようにしている自分に気づいたら、このバイアスを思い出してください!災害時に働くこの2つの心理を知っておくことが、逃げ遅れを防ぎます。

自分の命を守るための最大の敵は、「自分自身」なのかもしれませんね。災害時は、自分で自分の身を守る行動を心がけましょう。

参考文献

あしたの人事 Online「正常性バイアスとは?事例やメリット、仕事におけるトラブル、防止策を紹介」https://www.ashita-team.com/jinji-online/business/14294


著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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