怒り、悲しみ、喜びなどはいつ生まれる?
人が感情を表出しだすのっていつからだと思いますか?
それは大分遡るのですが、生後3週間くらいです。
不快な刺激に対して、顔を赤らめたり、涙を流したり、筋肉を緊張させて激しく泣くようになります。
さらに3ヶ月くらいたつと快の刺激に対して、足をバタつかせて、かすかな声を出して笑うというような反応が現れてきます。
このように生後3週過ぎから不快の反応がはっきり現れ、生後3ヶ月頃から快の表現が明確になり、クーイングとよばれる発声や微笑が見られるようになります。
3ヶ月を過ぎると、不快から嫌悪、怒り、恐れが順に発生していきます。
怒りは自分の欲求が阻止されたり、自分が無視されたり、期待が裏切られた時に生じる強い不快の感情ですが、この感情の出現はきわめて早く、3ヶ月頃に始まります。
乳児は、“お尻がぬれて不快”、“お腹が空いて不快”などを泣くことによってその感情を表出します。
恐れの感情の成長は、人見知りが激しくなる6ヶ月頃になると出現する感情で、人見知りは養育者との愛着関係が形成され始めた1つのあらわれだといわれています。
9ヶ月頃から嫉妬の感情をみせるようになり、1歳を過ぎると意思、感情伝達の手段に「いや」「すき」「こわい」「ほしい」などの感情語を用いることができるようになります。
また快の感情は、例えば、空腹で不快を感じ、おっぱいを飲んで空腹が満たされると覚えるといわれています。
おっぱいをいっぱい飲み生理的な欲求が満たされたという満足感を得た時の感情の表出は、寝ている時などの微笑みに表現されています。
3ヶ月目頃までに満足という感情から喜びという感情が生まれていきます。
このように基本的な感情(喜び、悲しみ、嫌悪、怒り、恐れ)は6ヶ月頃までにほぼ発生し、発達していくといわれています。
★「感情と脳の関係」
★「感情の良い側面と悪い側面」
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この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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