最近、女優さんが「適応障害」、スポーツ選手やコーチが「うつ病」であることが報道されていました。
第一線で活躍されており、私たちの目には輝いて映っているように感じていましたが、プレッシャーや注目される職業なので常に見られている感じ、プライベートも気が抜けないなど、当の本人にしか分からない何かに押しつぶされたんでしょうね。
活躍されていたのでとても残念に感じました。
立て続けに報道されたので、「適応障害」と「うつ病」って何が違うの?と思った方もいるのではないでしょうか?
今回は「適応障害」と「うつ病」について書きたいと思います。
適応障害とは、何らかのストレスが原因で、気分や行動面に症状が現れるこころの病気です。
抑うつ気分や不安を伴う「情緒的障害」や、粗暴行為、規則を守れないなどの反社会性行為を伴う「素行の異常」がみられます。
ストレスに直面しているときだけ症状があらわれ、ストレス因から離れると症状が緩和されていくのが特徴です。
うつ病は、抑うつ気分、意欲の低下などが主な症状で、頭痛、疲労感、睡眠障害などの身体症状があらわれる病気です。
うつ病と適応障害は症状が似ていますが、適応障害は、アルコールへの強い依存や虚偽の発言、行き過ぎた攻撃性など、攻撃的な面が現れるそうですが、適応障害と診断された女優さんもアルコールの量も増えたという記事も見たので、適応障害の症状なのかなと思いました。
またうつ病は慢性的なうつ状態であり、その原因やきっかけが分からない場合が多いのに対し、適応障害は特定のストレス要因に反応し、うつ状態が生じるというところも大きな違いです。
適応障害からうつ病へと移行してしまうケースもあるようですので、今はしっかり休養・治療していただき、また輝く姿を見せてくれることを楽しみにしていたいと思います。
適応障害もうつ病も強いストレスにさらされることによって発症する病気なので、誰でもかかるおそれのある身近な病気ということを忘れてはいけないなと思います。
参考文献
飯田橋メンタルクリニック「うつ病と適応障害との違いについて」https://www.iidabashi-mental.jp/information/archives/post-450.html(閲覧日:2021/06/10)
神楽坂こころのクリニック「意外とわからない適応障害とうつ病の違いについて」https://www.kagurazaka-mc.com/colum/defference-adaptationdisorder-and-depression(閲覧日:2021/06/10)
著者・編集者プロフィール
この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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