初めてお会いしましたっけ?~人の顔が覚えられない相貌失認~

写真などを見て「これ誰やったかな」と名前が出てこないという経験はありませんか?

私も経験があり、名前を聞けば「あー!!」とスッキリすることがあります。

知っている人であれば名前を聞けば、名前と顔が一致すると思いますが、中には、人の顔を覚えるのが苦手だったり、人の顔であることは認識できているのに、それが誰の顔なのか判断できないという人もいるそうです。

これは相貌失認(そうぼうしつにん)という病気です。

相貌失認は失認の1つで、顔の識別ができないというものです。

顔が認識できないので、男女の区別がつかなかったり、表情が読めないので感情を判断できなかったり、人の視線がどこを向いているのか分からないそうです。

重度になると親や親しい友人などの身近な人の顔や自分の顔写真を見てもそれが誰の顔なのか分からない場合もあるようです。

あの有名なブラット・ピットは過去に人の顔を覚えられない相貌失認で悩んでいることを告白しています。

また今月から新しく始まった「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~」というドラマでも相貌失認の小学校の女性教師の話があり、その女性教師は子どもたちの顔を覚えるのが苦手で、彼女なりにノートなどに顔以外の髪型や体型、服装などの特徴を書いて子どもたちを覚えようとしましたが、トラブルをおこし教師を続けることを諦めかけていました。

相貌失認の原因は、事故や脳梗塞、脳腫瘍などで顔を識別する脳の部分が損傷することで起こるといわれています。

女性教師の場合は、脳腫瘍が原因で、腫瘍を取ることにより症状が改善されました。

私も人の顔の表情を見て、感情を読んだり、空気を読んだりするので、人の顔が認識できないということは本当に怖いことだなと感じました。

参考文献


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この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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