果物の日と心理学の関係

果物の日と心理学には、どのような関係があるのでしょうか

2月8日は「果物の日」

日本では365日の全てに何らかの記念日が制定されています。2月8日を含む毎月8日は「果物の日」に制定されています。これは全国柑橘宣伝協議会と落葉果実宣伝協議会が1998年に制定したものです。日付の由来は果物をおやつとして捉えて「おやつ(8つ)」の語呂合せとなっています。この日は子どもの果物離れを防ぐことが目的となっており、果物に関するキャンペーンなどが実施されています。さて、果物とは食用になる果実全般を指すものであると定義されています。

なお、日本では強い甘味を有し、調理せずそのまま食することが一般的であるものを指す傾向があります。さらに狭義の意味では樹木になるもののみを指すこともあります。農林水産省でもこの定義を採用しており、例外的にイチゴ・メロン・スイカ・バナナ・パイナップルなどは果実的野菜という分類となっています。

では、果物と心理学にはどのような関係があるのでしょうか。

甘さで支えるメンタル習慣

人間の脳は主に糖分(炭水化物)をエネルギーとして働いています。脳では常に大量の情報処理が実施されており、そのために糖分(炭水化物)は必須の栄養素です。果物・フルーツは糖分(炭水化物)が多く含まれていることもあり、脳の活動にとって重要な食物の1つです。より具体的には果物・フルーツには、ビタミンC・ビタミンB・カリウム・マグネシウム・ポリフェノールなどが豊富に含まれており、これらがメンタルヘルスにポジティブな影響を及ぼすことが判明しています。  また、果物・フルーツには腸内環境を整える機能があります。果物・フルーツには食物繊維であるペクチン(水溶性繊維)が豊富に含まれています。これが腸内環境を正常化させる機能を持っています。腸内環境が整うことで神経伝達物質であるセロトニンの産生が促進され、炎症の減少、自律神経機能が改善されます。つまり、腸の状態が良くなることで脳の状態も改善され、その結果としてメンタルヘルスにポジティブな効果が発生するということです。

心と脳に効くフルーツ習慣

では、果物・フルーツの種類や栄養素の種類ごとに、どのような効果があるのかを解説していきたいと思います。まず、あらゆる果物・フルーツに多く含まれるビタミンCはストレスに関連するホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制する効果があります。また、疲労回復や抗酸化作用による脳細胞の保護機能もあります。ビタミンCは特にキウイ・イチゴ・柑橘類の果物に多く含まれています。

続いて、ビタミンB群(葉酸)ですが、これはオレンジ・アボカド・バナナなどに多く含まれています。これらはセロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の合成に必須の栄養素であり、うつ病(抑うつ)の発症を防止する効果があるとされています。逆にビタミンB(葉酸)が不足することで、様々なメンタル不調が発生する可能性があります。

カリウムも果物・フルーツに豊富に含まれる栄養素であり、特にバナナやメロン、柑橘類に多く含まれています。カリウムは体内の水分・電解質バランスを調節する機能があり、血圧を安定させ、ストレスを軽減させる効果があります。

ワインなどにも含まれるポリフェノールはブルーベリーやブドウ、リンゴなどにも含まれています。ポリフェノールは抗酸化・抗炎症作用があり、また、学習・記憶・集中力の向上や気分を安定させる効果もあるとされています。

最後に

このように果物・フルーツに含まれる栄養素には、メンタルヘルスにポジティブな影響を与えるものとなっています。前述のセロトニン・ドーパミン・コルチゾールなどは精神疾患の治療・支援において、主に薬物療法で分泌を調整するものです。これらの調整を薬剤ではなく、果物・フルーツを摂取することでも、ある程度可能であるため、前述のようなメンタルヘルスの改善効果があるわけです。もちろん、薬剤ほどの強い治療効果があるわけではありませんが、果物・フルーツを日頃から食べることによって、メンタル不調の予防効果が期待できると考えられます。


著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはこころのサイエンス編集部
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